安全なバイクライフのためのアドバイス
このページをご覧になっている方で、バイクに乗る際にヘルメットを被っていない方はいらっしゃらないかと思います。では… 事故時に本当に頭を守ってくれる被り方をしていますか??? 平成28年中に警視庁管内で発生した二輪車事故での死者40名のうち、35%が事故時にヘルメットが脱落していました。ヘルメットが脱落しなければ頭が守られ、死亡まで至らなかった方もいらっしゃるかもしれません。
顔と顎ひもの間に隙間が空いているライダーをよく見かけますが、これは不適切な着用法です。 特に夏時期は「暑い」「汗が溜まる」といった理由で顎ひもを緩める方も増える傾向にあるといえます。 また、冬季は防寒のためにネックウォーマー等を顎ひもに挟んでいる方を見かけますが、これも不適切な着用法です。
顔と顎ひもの間に隙間が空いている程度の締め具合ですと、強い力が加わった際に顎ひもが顎から抜け、結果、ヘルメットの脱落が起こります。ネックウォーマーなどを装着している際も隙間が大きいため、同様の現象が起きてしまいます。 常に顔(肌)と顎ひもが密着するよう、しっかり顎ひもを締めてください。 今まで緩めだった方には少々苦しいかもしれませんが、事故に遭ってその苦しみすら感じられない状態になってしまわぬよう、自分の身は身分で守ってくださいね。
都度締め具合を調節するタイプのヘルメットよりも、カチッと繋げるワンタッチバックルの顎ひものヘルメットを被っている方の方が、顎ひもの緩みが放置されているように見受けられます。自身の「しっかり締めた」が本当に効果がある締め方か点検してみてくださいね。 なお、S3 Riders Aichiの講習会では、実走前に必ずヘルメットの顎ひもの点検を行い、正しい着用法をレクチャーしています。
頭部に次いで多い胸部・腹部の損傷
二輪車事故死者の主な損傷部位は、頭部が46.6%、次いで胸部や腹部が33.8%と非常に高い割合です。(H23年〜H27年・警視庁管内) 事故の衝撃でライダーが前方に投げ出される際、胸や腹の前にあるハンドル等に強く衝突し、臓器を痛めるといった事例が後を絶ちません。 そのため胸部プロテクターの着用が推奨されてはや数年が経ち、着用率はこの10年で約10%増加しましたが、まだまだ十分とはいえません。
プロテクターの認知度は上がったものの、アンケートを取ると「着用するのが面倒」「値段が高い」という理由で着用しない方が全体の約7割を占めています。また、約4%の方は「恰好が悪い」という理由で着用を拒んでいるという結果もあります。 最近は以前に比べてフォルムも洗練され、女性でも着用しやすいデザインのものも登場しています。カスタムパーツやツーリング先のおいしい食事だけでなく、自分の身を守るための装備にもちょっと投資してみませんか?「着けてりゃよかった」と思ったときには時すでに遅しです・・・。